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前半からの続き [前半の記事はこちら] ![]() (熊野様) スズキの熊野です。私が所属する部署では、自動車の空力の実験と解析の両方をやっています。普通風洞と言いますと、燃費のためにCD値(空気抵抗係数)を下げるということを中心にやるのですけれども、一方で風騒音の対応も行っています。 Particleworks Ver.4.0から、私たちにとってはかねてからの念願であった、汎用の流体ソフトウェアとの弱連成機能が追加されたということで、これが使えるんじゃないかとかなり期待しています。これまで、簡単な現象を予測できるか、確認させていただくことはありましたが、いよいよ実際に自分たちの業務の中でどう生かせるか、みていこう考えております。ちょうど、Particleworks のパンフレットの絵にもあるようなウインドウ面の雨滴流れは、車両の品質や商品性にも絡みますので、CAEでの検証の可能性について、 Particleworksに期待したいと思います。格子系のソフトウェアでもトライはしているのですがなかなか、実現象の再現までには難しいようです。そういう意味でも、今回のParticleworksの新機能には期待しています。ただ、実際にトライしてみないとわかりませんが、トライした上で、弱連成ではだめで、やっぱり粒子の挙動の情報を流れにも反映させたいという要望がでてくるかもしれません。またそういう要望がでてきた時には、ぜひプロメテックさんにも機能として取り入れていただければと思います。 (岩田様) ありがとうございます。今のコメントは熊野さんから強いご要望ということで、プロメテックさん宜しくお願いします。トヨタ自動車の梅谷さん、一言いただけますか。 ![]() (梅谷様) デンソーの赤池さんがおっしゃった、「早く一人前になって外貨稼いでほしい」という話はまさにそうだなと隣で聞いていて思いました。 HP の小島さんはソフトウェアライセンシーの話をされましたが、昔、いわゆるクレイのスーパーコンピュータの時代は、4年に1回くらいマシンを買い替えていましたが、そんなにソフトウェアの価格は上がりませんでした。最近は並列数を増やさないと性能がでないので、並列数を増やします、GPU増やします、お金ちょうだいねっていうのが全部国外に流れていっています。それはやっぱりつまらないなと思いました。 僕らはやっぱり、CAE、シミュレーションをどんどん広げて、いっぱい使えるようにして、それで製品開発に役立てたいと思っているわけですから、広げにくい、価格が高くて利用が広がりにくい、というのはやはりものづくりにとって、損失なのです。やはりそこの部分を含めてつきあえるソフトウェアベンダーとつきあいたいというのは、私も強く感じています。 さて、プロメテックさんにどう早く一人前になっていただくかですが、たとえが良いがどうかわかりませんけれども、Particleworksはとても美人なソフトウェアだと思うのです。何となくみんなが気になって、みんなが好きなソフトウェアなのですが、つきあってみると扱いにくい、結婚するのはどうなのか、という感じです。しかし、まず、みんなが好きだということは非常に大きいと思います。まず使って、色々トライして、要望をあげていく、そういう技術者が、トヨタの社内でもそうなのですが、多いのです。意外とそういう取り組みがしやすいソフトウェアだと思っています。 ただ、先ほど川上さんも国とではなく企業と組んでやりたいと、まずお客様あってのプロメテックだとおっしゃっていましたが、言葉はきれいですが、お金はあった方が良いですよね。ぜひ国からもお金をとってほしいと思います。今、国の状況は、かなりプロメテックに不利な状況だということはわかっています。国は基本的には京コンピュータ、大規模化の流れにありますので、既存のプロジェクトの中で、おこぼれにあずかるという枠組みは、今の国プロの中にはないという認識です。しかし、必要なものはしっかり取ってきていただきたいと思います。 堀口さんがおっしゃられた色々なこともよくわかります。やっぱりそういうことをやっていかないと使えるようにならないなと思いました。大規模化のところは、大規模にして精度を上げる、物理モデルをうまくごまかして、ソフトウェアはやっぱり使ってナンボなので、使えるようにするためにはその方策として、物理モデルをきちんと整備するだとか、うまくごまかすだとか、そういう話だと思います。 しかし、大規模化のニーズで言うと、GPUの倍率ではちょっと小さい。GPUにあと何を足しますか。今は有用に使えるのですが、将来にわたって考えた時に、やっぱり一桁のパフォーマンスアップじゃ少なすぎるので、さらに増やすために、何をやっていくのか。ひとつはメモリの話がありました。GPUで速くなりますよね、で、大規模モデルにしたいですよね、メモリに乗りませんよね、では結局使えないということになります。そのメモリの問題をどう解決するのか、基本的にGPUはコンシューマー向けのチップなので、メモリ問題の解決は結構難しいんじゃないかなと思っているのですが、そこの解決と、あとはやはり、もう一桁、二桁速くするための方策をちょっと考えないといけないかなと思います。 また、ソフトウェアとして使えるようにするためには私たちの使い方の問題もあるので、私たちの責任としてもParticleworksを使って、いろいろ課題がでたところをきちんと要望としてお伝えをしていくということも重要だと思っています。越塚先生が、小さい会社なので勘弁してくれとおっしゃられても、それはだめだと(笑) なぜならば早く一人前になっていただきたいので、いろいろ協力体制をとって、まずは要望を上げていくのが大切だと思いました。川上さんがおっしゃった「全部オープンにしてね」っていうのは、なかなか無理な話もあるので、うまくやる方法をちょっと考えていただきたいなと思います。 (岩田様) 非常に貴重な意見をありがとうございました。ヤマハ発動機の嶋田さん、いかがでしょうか。 ![]() (嶋田様) ヤマハ発動機の嶋田と申します。具体的な機能要望ということで話しをさせていただこうと思うのですが、弊社がParticleworksを導入したのは1年半ほど前になります。目的としては開発部門からの要望として2つ大きな話があって、ひとつはいわゆる水はねとか水入りといっているのですが、水の挙動を解析で見られないかということ、もうひとつは、エンジンのクランクケース内の、オイルの挙動を見られないかというものでした。従来の格子法ではなかなかうまくできず、粒子法ならできるんじゃないかということで導入したのです。 今は、後者のケース内流れを主にやっています。この1年半ほどParticleworksを活用してきましたが、私たちとしては、クランクケース内の油面あるいは、空気の挙動、それを計算で再現したいと思っています。再現にあたって、空気とオイルの二相流をなんとかうまく解けるようにならないかなと思っています。あとは流入、流出条件のところで、オイルを循環させてオイルポンプで吸うのですが、結構油面がケース内の空気流動で変動しまして、吸い口がたまたま油面から出てしまうと、オイルを吸わずに空気を吸ってしまいます。それは機能上まずいので、そういう風にならないよういろいろ改善していくわけですが、それを計算、解析で事前に評価して、良い仕様を最初から作りたいと思っているのです。境界条件を実機に近い形で計算したいのですが、今のところまだうまくできておらず、これから何とか実現していただければなあと思っております。あとは、クランクケース内ですとピストンが上下して、複数気筒ですと、それによって空気が圧縮されたりするということもありますので、そういう圧縮性も考慮できるようであればなお良いと考えます。 負圧の考慮ができなかった点は、今回のParticleworks Ver.4.0で考慮できるようになったということですので、期待しています。空気抵抗が連成できるかというところで、二相流が実現するひとつ前の段階で、模擬できるようであれば、それはそれで良いかなと思います。どの程度までうまく計算できるかについては、実際に是非確認をしてみたいところです。 (岩田様) 貴重なご要望をありがとうございます。藤澤さん、会場からの質問で、プロメテックが将来大きな会社になってもユーザーを大切にしてほしい、との声がありましたが、サポート体制についてはいかがでしょう。 (藤澤) サポートにつきましては、まだ私たちは良い体制を作れていないところがあるのですが、製品を作る人、サポートをする人が分業化してしまうのはあまり宜しくないのではないかなと思っています。開発を続けなくてはいけないというソフトに関しては、製品開発をしているエンジニアが、自分の作ったものは自分でサポートするという体制をなるべくつくるようにしたいなと考えています。 ![]() (赤池様) 僕がつきあってきたCAEのベンダーで、すごく対応が良い会社がありましたが、会社が100名を超えてきた段階ではじめてちょっと対応が悪くなりました。だいたい100名を超えてくるとやばいと思います。ただ、プロメテックの場合は全然そこまでいっていないので、今から心配される余地はありません(笑) (岩田様) ここで会場からのご質問です。一口に粒子法といっても、最近は他のソフトウェアで粒子法の機能を取り入れているものも出てきました。同じ粒子法でも違いがあるのでしょうか。 (越塚教授) 世界にはいろいろな粒子法があり、研究者も膨大にいます。しかし、アカデミックの世界ではMPS法の日本が一番進んでいると私は自負しています。ただし、ヨーロッパも相当進んでおりまして、例えば、SPH法はイギリス発の粒子法です。これは、もともと天文でやっていた粒子法でして、SPHを開発された先生は現在オーストラリアに移られています。基礎的な、アカデミックな分野では日本とヨーロッパが強く、その中でも日本の方が勝っていると思っています。 MPS法の方が、手法的には進歩しています。ただし、商用コードとしての戦いで勝てるかどうかというのはまた違う面もあると思いますので、粒子法に関してはアカデミックだけではなく、商用コードにおきましてもヨーロッパに勝ちたいと思っています。 (赤池様) 先ほどプロメテックの川上さんから、あまり秘密にせずに公開して、という産業界へ向けての要望がありましたが、確かにトヨタの梅谷さんが言うように企業には公開できない部分がおそらくあると思います。しかし、公開しないと、汎用的にならなくてみんなが使えない、ということも理解しますので、例えば、ユーザー会というか、産業界、自動車業界が、どういう機能を本当に要求しているのかということをもうちょっと集めて、公表できるような場をつくって開発の優先順位をつけるという話も必要かなと思っています。そうすると必然的に公開されますからね。 それから、僕の個人的な考えですけれども、デンソーでファウンディングしても構わないと基本的には思っています。しかし、その場合は当然、ファウンディングする以上はある一定期間は独占させてね、ということになります。例えばトヨタさんと組んで、半分ずつだしてやりましょうねという話を進めていけば、国からお金をもってくるという話もあるけれども、民間がお金を出して民間が使うということも当然あると思っています。 (岩田様) 貴重なご意見ありがとうございます。ユーザー会をつくってはどうかというご提言ということで、プロメテックさんとしてもそのような協力体制をいただければ、これからどんどん繁栄していくのではないかなと思いました。 それではここで、会場の皆様よりご質問を受けたいと思います。 トヨタ自動車の梅村さん、粒子法やParticleworksに対するご要望やご意見など、いただいてもよろしいでしょうか。 ![]() (梅村様) トヨタ自動車の梅村です。1ユーザーとして粒子法に対して最大の不満を感じているところは、微小なスケールから大きなスケールまでひとつの環境の中で問題を解こうとすると、どうしても小さいスケールの方に粒子のサイズを合わせないといけない、そうすると全体としては非常に粒子の数が多くなりすぎて、先ほど大規模、大規模という方向の議論ばかりが進んでいたように思うのですが、もっと通常の有限要素法とか、格子法のようにスケールに応じて粒子径をコントロールして、その間をちゃんと補完できるような理屈とか、あるいは実装するような仕組みというものをなるべく早く実現してほしいと思っています。その実現の可能性についてご教授いただければありがたいと思います。 (藤澤) プロメテックの藤澤です。確かに、やみくもに細かいスケールにあわせてやるというのは非現実的でございまして、そうすると粒子の数は、億単位ではすまなくなってしまいます。異なる粒子径を同時にシミュレーションに使う方法はすでに研究の方では進んでいます。ただ、ソフトウェアに実装するのが難しいのは、やはりデータ構造が特殊なデータ構造になってしまうということです。おそらく今の研究成果を踏まえたような形で私どものソフトの中身を設計しなおさなくてはならなくなると思います。しかし、私どもも必要性は感じておりますので、いつとは言えないのですが、いつかは必ず実現させたいと思っています。例えば、1ノードだけに対応するようにその機能を実装するということはできます。しかし、商用コードですと1ノードだけではなく、複数ノードも使えるようにするとか、他の機能とのバッティングを整理しなくてはならないという意味で、色々なところの手直しが発生してしまいます。 しかし、当たり前ですが、目標設定しないといつまでもそこにいかないので、まずは必要な基盤となるフレームワークの整備というところから今年、来年にかけて着手したいと考えています。 (越塚先生) すでにその機能は論文ではあります。粒子は動きますので、小さい粒子が大きく計算するところに動いていった時に大きくしなくてはいけなくて、逆に大きい粒子は、こまかく計算しなくてはならないところでは細かくしなくてはならない。つまり、粒子を細かく分割をしたり、また合体させて大きくするという、そういう機能になります。 格子で空間的に細かく切っていくより、やや複雑になります。ただ、ヨーロッパではまだだと思いますが、日本では論文としては、というか研究上はすでにあります。しかし、商用コードに組み込むのは相当費用がかかります。 (藤澤) Particleworks もVer.4.0になっていろんな機能が増えてきたんですけれども、表面上の機能だけではなくて、中身を一回整理し直さないといけないと思っています。ソフトウェアは、どんどん積み上げていくと土台が無いのに建物をつくっているような感じになってきてしまいます。まず今年やりたいと思っているのは、今後のより成長のために、土台の部分をきっちり整理するということです。それが出来次第、チェレンジさせていただきたいと考えています。 (岩田様) 貴重なご意見と貴重な回答をありがとうございます。有意義なQAだったのではないかと思います。会場の方から、多くの方にシミュレーションを使っていただくために、中小企業向けの製品開発にも取り組んだ方が良いのではないか、廉価版のシステムというか、もう少し機能を限定して、安い価格で購入できる製品をラインナップに加えてはいかがか、というご意見が寄せらせていますが、いかがでしょうか。 (川上) 貴重なご意見ありがとうございます。私どもとしては、粒子法をブラックボックス化したくないと考えています。どういう理論で、なぜこうなっているのかということを、やはりオープンにしていかなくてはいけないだろうと。理論マニュアルもしかりなのですが、弊社では、「粒子法スクール」と銘打って、粒子法そのものの啓蒙、粒子法を扱ってしていただける方を育てる活動も行っています。 皆様に広く使っていただくためには、価格的な問題は当然でてくると思っています。最近、国や県から、色々な仕掛けというか、ある施設にコンピュータをおいて、皆様にリモートで使ってもらいましょうとか、私たちがきちんとライセンシーさえできれば、コンピュータをシェアするような形で、ユーザーに自由に使っていただけるような環境をつくりませんか、という声掛けをたくさんいただいております。中小企業の方々がどのような形だと使いやすいのか、今まさに調査をしているところです。 ただ、ジレンマになっておりますのが、 GPUのマシンを買った時、結構組み合わせの問題や、相性の問題などもたくさんありまして、GPUはGPUでマーケットを広げていかないといけないということがあります。啓蒙活動をエヌビディアさんやエルザさんも一生懸命やられているわけですが、そういう流れを協力しながら盛り上げていければと考えています。 (藤澤) 私は以前から、本当に多くの方々にシミュレーションを使っていただくのがゴールだと思っています。そのひとつの手段がGPUコンピューティングです。 粒子法はすごく計算量が多く、昔ですと1,000万円くらいのサーバーを買わないとまともに100万粒子の計算もできませんでしたが、今は、50万円、 100万円のGPUコンピューティングマシンを買っていただければ計算できるようになりました。コストパフォーマンスの良いハードウェアの環境は非常に進んできたと思っています。 ただ、足りないのは、先ほど申しましたツールとしての完成度です。一人前に早くなりたいと申し上げましたが、そういう意味で、ローンチカスタマーというのが大事かなと思っておりまして、まず粒子法を深く知っていただいているハイエンドのユーザーに本当に使っていただいて、これは使えるよと、いうレベルにまずならなくてはならないと思っています。できれば1年とか2年というスパンでいきたいのですが、これは実務で本当に使えるよ、という段階を踏んで、次により多くのユーザーに廉価で使っていただくという段階に着実に進んでいきたいと思っています。 なるべく早くそのような段階にいきたいと思っておりますので、引き続きご支援をいただければと思っております。 (岩田様) 例えば、TSUBAMEは民間に開放しているのでしょうか。産業界の人間がTSUBAMEをスムーズに使えるのか、東工大の佐々木さんにお伺いできればと思います。 ![]() (佐々木様) 東京工業大学術国際情報センターの佐々木と申します。東工大では文科省の支援を受けまして、スパコンの民間利用、企業様の利用を推進しています。企業様にお使いになっていただく場合、成果を公開することを条件に、無償で提供するというようなこともやっています。粒子法には、私どもも非常に期待しているところがございます。実は東工大のTSUBAMEは、京が1位だった時に、世界5位のランキングでした。最高で世界4位のランキングだったのですが、2.4ペタの性能をもって、1,400を超えるノード数を持っています。すべてのノードにTesla M2050が3台ずつ乗っている構成で、GPUを使ったスーパーコンピュータです。私どももぜひParticleworksもTSUBAME上で動かして、皆様にご活用いただけるということを望んでおりますので、ご検討のほど、宜しくお願い申し上げます。 (岩田様) ありがとうございます。藤澤さん、会場から電磁波やイオンの解析はできないのか、という声がございますが、いかがでしょうか。 (藤澤) 今はあえて重点的なアプリケーションを絞り込みたいなと思っています。将来的には様々な分野にチャレンジしていきたいと思いますが、目先であまり手を広げすぎてもいけないと思います。機能だけがCAEではなく、使い方を含めてCAEだと思いますので、例えば化学系では、オイルの撹拌は本当に設計の実務に使えるんだ、というような柱を2つか3つ作りたいと思います。今日のパネリストのような方々に合格点をいただいてから、次のアプリケーションにチャレンジするという形で、一つずつ柱を立てていくという感じでやりたいと思っています。 (岩田様) ユーザーにとっては、検証の部分も重要だと思います。堀口さん、ご経験など、可能な範囲で教えていただけますでしょうか。 ![]() (堀口様) 検証は私たちのところでもあまりできていませんが、例えば、一番わかりやすくてプリミティブな例は、ビーカーの下に磁石を入れて、ぐるぐる回すと液面が “ぐーっ”と、下がって、渦が鳴門の渦みたいな形になるわけですけれども、果たしてそれが、回転数とか撹拌子の大きさとかを変えた場合にどのような形ができるかと、これは比較的簡単に実験ができるので、まずそういうものから合う・合わないという形で検証しています。あるいは、高粘度になってくると翼でかき上げる、私たちが取り扱っている材料はかなり高粘度なのですが、それを翼でかき上げ、その絡みつき具合を写真でとっておいて、解析と比較してみるなど、簡易的にしたものを視覚で確認することが多くなっています。今のところ自由表面はできる範囲でまず確認をして、だいたい良いなという段階でいきなり使ってみて、実機の伝熱の特性とか、流れだけではなく、物理量を見て検証するとか、色々組み合わせてやっているという状況です。冒頭、検証のところがなかなか難しいと申し上げましたが、現在は十分とは言えず、できるところからやっているという状況です。 (川上) 昨日、私たちは技術の人間も含めて、あるお客様に実験の設備を見せていただきました。やはり動いているもの、実験風景を見ると、エンジニアですので感じるものがあるようです。その中でどういうように評価しましょうとか、評価がむずかしいとか、ばらつきがありますよ、ということが、議論できるのではないかと考えています。Particleworksは、非常に機密性が高いところで使っていただいていますので、なかなか難しいと思いますが、私どもも頑張らせていただきますので、可能な限り、どういう実験をしたいと、ご意見をいただければと考えています。あと連成のお話しでございますが、私たちはすべてを粒子法でやりましょうというご提案をしているわけではありません。既存のFEMとかCFDコードの良さ、知見のあるレガシーなコードに対してプラスアルファができれば、粒子法の良さを引き出せるのではないかと考えています。今年の2月にPrometech Simulation Conferenceをやらせていただき、その際に新日本製鐵さんから、水で冷却するよう際の熱伝達の考え方であるとか、どんな計り方をしているかとか、そういうお話しをしていただきました。その他にも、以前お話しいただいたものを講演者の許可があればお出しできる場合もございますので、お声かけていただければと思います。他社のソフトウェアとの強連成なども検討しています。そうすると新しいシミュレーションシーンが作れるという思いで取り組んでいますので、ぜひそういった取り組みにも後押しをしていただければと思います。 (岩田様) 時間もだいぶ超過してしまいましたので、そろそろ終了したいと思います。本日は貴重なご意見を誠にありがとうございました。それでは、最後にプロメテックの川上さん、まとめをお願いします。 (川上) 本日は色々とご意見をいただきました。とりまとめてご報告させていただくような形にしたいなと思っております。またご提言いただきましたユーザー会につきましても検討してまいりますので、またその時はお声かけをさせていただければと思います。本日はParticleworks、プロメテックに対する有意義なご意見をいただき、誠にありがとうございました。今後ともご指導いただきたく、ご支援のほどどうぞ宜しくお願い申し上げます。 2012年7月4日 Prometech Techno Forum in NAGOYA (ウインクあいち)
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