科学新聞
2004年12月17日 (1面)
昭和21年6月7日
波浪衝撃解析粒子法コード
ユーザーグループ結成へ
造船産業の国際競争力工場めざす
鉄道・運輸機構と東京大学、横浜国立大学、会場技術安全研究所は共同で、「粒子法」と呼ばれる新シミュレーション法を用いた船に対する波頭衝撃解析コードを開発・改良するためのユーザーグループを結成した。
この解析コードを用いると、船の甲板に波が打ち込む挙動や、その荷重を計算することができ、荒天時における船舶の安全性や推進性能を向上させる技術開発などへの利用が見込まれている。
粒子法は、東大大学院工学系研究科の越塚誠一・教授が開発した新しいシミュレーション法で、水などの連続体を粒子群で近似し、その運動方程式をそれと等価な粒子運動に変換してシミュレーションを行う。従来の方法とは異なり、計算格子を一切使っていない。
科学新聞
2004年12月17日 (1面)
昭和21年6月7日
波浪衝撃解析粒子法コード
ユーザーグループ結成へ
造船産業の国際競争力工場めざす
鉄道・運輸機構と東京大学、横浜国立大学、会場技術安全研究所は共同で、「粒子法」と呼ばれる新シミュレーション法を用いた船に対する波頭衝撃解析コードを開発・改良するためのユーザーグループを結成した。
この解析コードを用いると、船の甲板に波が打ち込む挙動や、その荷重を計算することができ、荒天時における船舶の安全性や推進性能を向上させる技術開発などへの利用が見込まれている。
粒子法は、東大大学院工学系研究科の越塚誠一・教授が開発した新しいシミュレーション法で、水などの連続体を粒子群で近似し、その運動方程式をそれと等価な粒子運動に変換してシミュレーションを行う。従来の方法とは異なり、計算格子を一切使っていない。
従来法では、複雑な形状や形状変化を伴う場合に計算格子を生成することが難しいが、粒子法はこうした欠点を解決する方法として注目されている。すでに流体力学や構造力学に「粒子法」を適用する研究などでは、流体の分裂や合体、構造物の破壊など、大変形を伴う問題を解くことできるということが示されている。
粒子法を用いると、船舶の甲板に大きな波が打ち込む挙動を計算することができるが、これは甲板冠水(こうはんかんすい)と呼ばれ、荒天時に航行する船に見られる。甲板冠水によって、甲板上の構造物に荷重がかかり、船が損傷し、最悪の場合は沈没することもある。
一九八〇年にイギリスの大型貨物船ダービシャー号が沖縄沖で台風に遭遇、甲板冠水による損傷で沈没し、乗り組員全員が死亡するという惨事があった。最近でも台風での船舶損傷事例は少なくないという。
そこで、甲板冠水によるに主と損傷を予測するため、鉄道・運輸機構の研究プロジェクトとして、東大、横国大、海技研が開発して張ろう衝撃解析コードは、流体シミュレーションを行うメインコード、入力データを作成する入力モジュールから構成され、これらすべてがユーザーグループ内で公開される。
同ユーザーグループは、日本の主要造船会社、ソフトウェア会社、大学などの研究者から成る。同グループの発足には、造船業界は、日本、韓国、中国が熾烈な国際競争を繰り広げており、荒天時における安全性の確保や、推進性能の向上など高付加価値の造船技術開発への要求が高まっているという背景も関わっている。十二月十六日には、海技研(東京・三鷹市)で日本の主要造船会社、研究者が参加して同ユーザーグループの初会合が開催された。
また日本の科学技術計算分野は、学術的には世界のトップクラスであるが、現在、流通している流体解析や構造解析コードのほとんどが欧米で開発されてもので、産業としての遅れも深刻といわれる。今回のユーザーグループ結成は、日本発の科学技術計算コードを普及するための足がかりとしても期待が集まっている。
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